多のう胞卵巣と糖質制限食

 江部康二先生の記事です。以下引用

■多嚢胞性卵巣と糖質制限食

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【報告】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

多嚢胞性卵巣と診断され、ダイエットしても体重が減りにくい等の悩みを抱えていましたが、スーパー糖質制限を始めてからおよそ6か月で、それまで卵巣周辺に出ていた多嚢胞性卵巣特有のネックレスサインがきれいに消えました。

数年間ピルを服用しても変化のなかった症状が、たった6か月の糖質制限で改善したことに驚くと共に、大変喜んでいます。

これからも続けていこうと思います。

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多嚢胞性卵巣の症状が、糖質制限食実践半年で改善したという嬉しいご報告です。

ネックレスサインとは、卵巣内に成熟できない卵胞が、数珠状(ネックレス状)に並んで見えることです

ネックレクスサインが消えたとは素晴らしいですね。

私のブログでも、過去、多嚢胞性卵巣の症状が改善したというコメントを複数いただいたことがあります。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは、卵胞が嚢胞性変化を起こし排卵しにくくなる障害です。

卵巣には多くの卵細胞がありますが、通常は月に一つずつ成長して排卵します。

卵細胞は卵胞という袋に包まれています。

卵細胞が成長していくにつれて、卵胞も大きくなっていきます。

卵胞が約2cmくらいまで大きくなると破裂して、卵細胞が排卵されます。

多嚢胞性卵巣症候群では、卵胞が卵巣の中に慢性的に多くあり、一定の大きさまでは成長するのですが、そこで止まってしまいます。卵胞はそれ以上大きくなれないので、排卵がおこりにくくなる病気です。

排卵がないので、症状としては9割以上の人に月経異常が生じます。

排卵障害があれば当然不妊となります。50%くらいが肥満を伴います。

男性ホルモン増加による症状もみられます。

日本産婦人科学会によれば、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因には諸説がありますが、はっきりとは解明されてるわけではありません。

現時点では、原因として黄体ホルモン過剰によるテストステロン(男性ホルモン)過剰、糖代謝異常(インスリン過剰)、遺伝要因などが考えられています。

近年とくに、インスリン抵抗性とそれに伴うインスリンの過剰分泌とPCOSとの関連が注目されています。

インスリンの過剰分泌を正常化するという意味では、糖質制限食がベストの治療法です。

この方の場合も、HOMA-Rの数値は2.4だったそうです。1.6以下が正常、2.5以上は抵抗性ありなので、インスリン抵抗性が正常域ではない状態です。

順調に体重が減っていけば、インスリン抵抗性も改善してくると思います。

これはあくまでも仮説ですが、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の発症そのものに、「糖質の頻回・過剰摂取によるグルコース・ミニスパイクとそれに伴う頻回・過剰のインスリン追加分泌」が大きく関わっている可能性があります。

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一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会