2012年2月23日

これまで、高脂血症については、LDLコレステロール(いわゆる悪玉)、HDLコレステロール(いわゆる善玉)、中性脂肪の値で評価を行い、それに基づいて治療を行ってきました。しかし、最近ではさらに精密な評価ができるようになってきているようです。(The Lancet vol 372 july 19,2008)

具体的にはApoB/ApoA1で評価します。 最新の研究ではコレステロールよりもアポリポ蛋白質の数の方が動脈硬化のリスク要因が大きいようなのです。(アポリポ蛋白とは、コレステロールを輸送するタンパク質です。)

この検査は現在保険でカバーされていますので、コレステロールの薬を飲むかどうか、迷っておられる方には、頚動脈の超音波検査とともに、参考所見になるのではないでしょうか。

また糖尿病の方のLDLは小型化して、より悪性化しているといわれています(耐糖能異常を伴う高トリグライド血症)。この検査は保険適応がありません。