動画で読み解く外来診療
10月13日臨床内科学会にて 中西重清先生のご講演でした。
以前にも、広島市内科医会で動画の講演をされています。
最も印象に残ったのが、第1例目、心室細動(Vf)の症例です。
胸痛で来院された高齢男性。この時点で”まず心筋梗塞だろうな”と思う。普通に症状の説明をされている。
次の瞬間、ひどいいびきをかいて、応答がなくなる。
AEDを使って、除細動を繰り返す。そのうちに救急隊がやってきて、さらに除細動。
つぎの場面では、元気になられた患者さんが歩いて診察室に入ってこられる、感動的な場面。
途中で、これは助からないのではないかと思いながら見ていました。
いくつかのことに気づきました。
①研修医の時に、カテ台の上で見た心室細動の人にそっくり。このときの患者さんは、大きな唸り声をだされていました。
②心室細動は、心電図で診断するものではなくて、臨床経過で診断するものなのでは。
③循環器の医師や、救急の医師には見慣れた状況なのだろうが、私は研修医の時以来、このような状況を見ていませんでした。(胸部大動脈解離の方の状況には似ているけど)今後、一生見ない可能性もありますが、遭遇する可能性も十分あります。今回の動画でシュミレーションができているので、すぐにAEDを使うだろうと思いました。
④小さな診療所や、公共施設ほど、AEDが必要。
⑤だれもが、AEDを使えるようになることがやはり大切。
⑥林寛之先生が、ケアネットDVDで、臨床劇をされています。この手法をとっておられる理由がよく理解できます。今回の動画はリアルだけに、もっとインパクトがありました。