医師の3つの大敵

「こんなときオスラー」より引用

医師にも3つの大敵があるー無知という罪、世の中に充満する無関心、そして悪徳という悪魔である。

①無知

わらわれは我侭な無知と絶望的な無知の両方と闘わねばならない。(中略)山師的な医師といかさま医はこの無知を常食としている。

②無関心

一般社会における脂肪のうち、まさに25%に当たる死は、この呪うべき無関心が原因で起こり、人間の非効率性を助長し、前世紀の目覚しい業績を相殺しかねないほどである。

③悪徳

他の誰よりも医師は不道徳なもの、不節制な者、言動が無慈悲な者に向って時宜を得た忠告を与えることができる。

医療者の無知は、自ら学ぼうとしない医師が陥りやすい特に薬の情報を製薬会社のプレゼンテーションからのみ得ようとすると、偏った知識になってしまう。ガイドラインのみの勉強をするのも同様である。個々の患者に治療を当てはめる場合には、耳学問ですませるのではなく、自らが調べることと、幅の広い知識が必要である。

闘うべき相手はまずは、自らの無知なんですね。

 

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