利尿薬が効かない急性心不全

 

上記引用

肺水腫を伴った急性差心不全と判断し、例のごとく、フロセミド40㎎静注した。しかし、いつもなら出てくる尿が10分たっても出てこない。そこで、自分の治療の誤りに気づき、ニトログリセリンの舌下、硝酸イソソルビドの静注を開始(3mg静注後、時間3mg投与)、するとほどなくして、血圧の低下がみられ、利尿が付き始めた。その後、呼吸困難の改善が得られ、来院後1時間後には小康状態を得ることができた。

病室に移動する前にとったポータブル撮影では、両側肺野に浸潤影を認めた。検査所見では、BNPの上昇と、血清クレアチニン2.5と腎障害をみとめた。

本症例は、収縮期血圧140以上、発症が急激、浮腫が軽微だったことより、急激な動脈系や中心静脈系への血管内容量の移動により発症するCSIに分類されると考えられる。よって、血管内容量の分布を改善させる血管拡張薬である亜硝酸剤が有効であったと思われる。

コメント:なかなか難しい。