仮性黄色腫とは

日経メディカル 2018年11月号 日経メディカルクイズより

弾性繊維性仮性黄色腫とは、全身の様々な組織の弾性繊維の変性と石灰沈着を特徴とする常染色体劣勢遺伝性疾患である。

主に皮膚、眼、心血管性、消化器系、中枢神経系に組織障害を引き起こす。真皮内の変性した弾性繊維が一見黄色腫に見えることから仮性黄色腫と呼ばれる。

皮膚症状は、頚部、腋窩、鼠径部、腹部などに集簇性の黄色丘疹、なめし革様・みかんの皮様変化といわれる皮膚変化が出現する。疼痛、掻痒感は伴わない。皮膚意外の症状で最も多く認められるのは網膜色素線条をはじめとする眼病変である。消化器病変は消化管出血、胃癌、胃動脈瘤などの報告がある。中枢神経病変は大半が脳梗塞である。その他、脳出血、脳動脈瘤、能動静脈奇形などの報告もある。

治療法は確立していない。・・・つまりないようだ。
脳梗塞になるということは、脳動脈の弾性繊維が変性して石灰沈着するということだろう。

結果的に?異所性石灰化をきたす。

ちなみに、普通の黄色腫はナイアシンで退縮する、という話がある。