BNT162b2接種後(ファイザーのワクチン)の免疫応答不活化が一因と考えられた治療抵抗性ワクチン関連肺障害の一例

日本内科学会雑誌 2023年7月号より
藤川敦史ら  引用

 

症例は76歳、女性。新型コロナウイルスワクチン接種後7日目に呼吸困難が出現し、当科を受診した。胸部CTで新規に広範なすりガラス影を認め、新型コロナウイルスワクチンによる薬剤性肺障害の疑い例と診断した。ステロイドパルス・シクロフォスファミドパルス療法後に呼吸状態は改善したが、在宅酸素療法を要した。退院後、シェーグレン症候群合併が判明した。難治性の臨床経過の原因を探るべく、文献的考察を加えて報告する。

BNT162b2接種に間質性肺疾患を発症した医療機関からの報告は、本邦で59例存在する。接種との因果関係が不明確なものもあり、BNT162b2の副反応としての間質性肺疾患の正確な頻度は不明だが、多くても0.00003%未満と考えられる。

コメント:ワクチン接種後に間質性肺炎が増悪した患者さんがおられる。