スタチンの有効性を示した臨床研究の問題点

2021年6月20日修正加筆

山崎力先生の書籍によると、元論文のグラフに問題なしで、いわゆる”完勝”の医学研究だそうです。

2つのグラムも重ならず。(全死亡率は重なっている。)2年間の。NNT95 5年間の推定NNT 25

それでも(下記)、批判的な意見も出ていたようです。 もう少し勉強いたします。

 

 

2021年6月19日

「無症状の人がコレステロール低下薬(スタチン)を内服する価値がある」、とする根拠となった論文のひとつがJUPITER試験である。(2010年発表)

上の図をみると、あることに気づく。

ロスバスタチン群がある時期まっ平になっている。おそらく統計学的にあり得ない。

②縦軸が拡大されている。縦軸を1.0にしたら、この2つのグラフはぴったり重なるだろう。

 

この2点は、あのメガスタディと全く同じである。(1993年開始)

くだらないが、これらの論文がスタチンが有効であるエビデンスのひとつとなっている。

 

統計論文の批判的な見方が必要である。しかし、めんどくさ過ぎて(勉強しなければならないことが多すぎる)、元論文を読む医者は少ない。読み方のトレーニングも十分でない。

医者は簡単に騙されるのだ。

 

統計にだまされる。メガスタディ(メバロチンによる女性の虚血性心疾患一次予防)の問題点 | 伊藤内科医院 (itonaika.in)

 

 

 

コレステロール降下薬が心血管イベント一次予防において有効かどうかを調べた研究は数多く行われてきたが、JUPITERほど注目を集めた臨床試験はない。仏Joseph Fourier大学のMichel de Lorgeril氏らは、LDL-コレステロール(LDL-c)値が正常域の人々におけるロスバスタチンの明確な利益を示したJUPITER試験のデータを詳細に分析し、バイアスの存在を指摘。その結果に基づいてガイドラインや日常診療に変更を加えてはならないと述べている。論文は、Arch Intern Med誌2010年6月28日号に掲載された。

JUPITERは、心血管歴のない、コレステロール高値ではないが高感度CRP(hsCRP)高値の人々を対象に行われた。論文は、偽薬に比べロスバスタチン群で、LDL-c値は50%低下、hsCRPは37%低下、心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中、動脈血行再建術の施行、不安定狭心症による入院、心血管死亡を合わせた複合イベント)は44%低下したと報告していた

JUPITER試験を分析し、バイアスの存在を指摘

JUPITER試験に対する疑惑表明か、平衡感覚か