岡 英昭先生の見解・・・コロナ検査について

感染症プラチナマニュアルで著名な岡先生の記事(日経メディカル2020年4月号より)

検査の目的をしっかり考える必要があるとのことです。

 

・封じ込めのフェーズが過ぎた場合、重傷者や死亡者を減らすことが目標となる。疫学調査の目的を除き、無症状者はもちろん、軽症者のPCR検査を行うべきではない。ウイルスPCR検査の診断精度はそれほど高くないと考えられており、検査陰性でも本疾患を否定できないばかりか、陽性で確定しても有用な治療法は確立していない。検査陰性により感染防御がおろそかになるリスク、検査をすることでかえって感染が拡大するリスク、患者集中による医療施設の疲弊、一定数に生じるであろう偽陰性による混乱、検査コストの問題などデメリットが大きい。

・明らかなウイルス肺炎像を呈していれば、初期のPCRは陰性でも、後にPCRが陽性となりうる。重傷者で疑いが強ければ、PCR検査は繰り返しても良いと考える。