肺高血圧症の見つけ方

昨日の広島市内科医会の勉強会より 土肥 由裕 先生

①症状 年配者の息切れや失神・・・もちろん普通の心不全もある。
下肢浮腫は右心房の圧上昇を示している。 左心不全でも当然ある。

COPDや間質性肺炎では、肺が原因で肺高血圧となる。いわゆる肺性心。 失神することもある。

②肺血栓塞栓症では・・・悪性疾患の検索が必要である。

③エコーでは、右室の拡大。三尖弁の圧格差 30以上・・・・エコーを診れる必要。
心電図 ・右軸変異  ・V1-V3のTが陰転している。 ・V1のRが高い。

頸静脈拍動が必ず見える。頸静脈の身体診察!!

④バルーンで肺の動脈を拡張させる。

⑤COVIDの感染後に血栓症が多い。

⑥肺血栓塞栓症の治療薬は、注射と内服薬があるが、大変高価である。年間1億円かかることもある。

⑦分子標的治療薬は肺高血圧を起こすことがある。

とくに、チロシンキナーゼ阻害薬。 アバスチン、ベルケイド、スプリセル、CMLの薬。

 

⑧潰瘍性大腸炎に、インディゴという漢方薬が有効だが、肺高血圧症を起こすことがある。

⑨肺高血圧が長期に継続すると、治療しても治らない。その意味で、早期発見をしたい。

➉若い人はBNPが低値であっても、否定はできない。

⑪ カルシウム拮抗薬が有効な人が、100人に1人くらいいるらしい。

⑫下腿の血栓をエコーで見つけるのは難しい。深いので。