リウマチ性多発筋痛症 ステロイドからの離脱
アラウンドエイティ女性。
糖尿病、甲状腺機能低下症、脊椎圧迫骨折のヒストリー
2015年6月初診。数ヶ月前から両腕が痛く、リウマチ性多発筋痛症と診断され、プレドニン5mgの内服を継続中。 糖尿病があり、糖質制限を開始した。 (息子さんが糖質制限をして10キロ減量し、体調がよいとのこと。)
2016年春プレドニンを減量して、痛みが再燃(かなり強い痛みで、動くこともままならない。)。プレドニンを増量する。血糖のコントロールはHbA1c 7%以下で悪くない。体重は8キログラム減。
血清アルブミン4.1g 尿素窒素 26.9
2017年プレドニンが5mg以下になると痛みが出るので減量できない。
グルタチオン点滴、ビタミンC内服、ビタミンBコンプレックスの内服を開始。
2018年プレドニンを減量するとやはり痛みが出現する。ナイアシン・亜鉛・プロテインの内服を開始。
2019年心筋梗塞。 リウマチ性多発筋痛症は寛解を維持しており、プレドニンはごく少量(1mg以下)を継続。10月よりプレドニン中止。
HbA1c 5.7% 血清アルブミン4.1g 尿素窒素32.2
考察:リウマチ性多発筋痛症は、少量のステロイドホルモンが有効で予後良好の疾患だが、ステロイドホルモンから離脱できないケースが少なくない。高齢者が少量であっても、ステロイドホルモンを継続内服する影響は大きい。息子さんの理解と協力がありがたかった。