高プロラクチン血症をきたす病態
日本内科学会雑誌 2026年4月号より
生理的・・・妊娠中、乳頭刺激(授乳、マッサージなど)。夜間の採血、運動後、強い身体的ストレス(低血糖・心筋梗塞・手術など)。性交
補足 プロラクチンは日中に低く、夜間に高いという日内変動がある。妊娠成立後、エストロゲンの増加に伴いプロラクチンは上昇し続ける。出産直前には300ng
に達することもある。授乳期には300ngにまで上昇する可能性がある。
薬剤性 ホルモン剤(エストロゲン製剤、TRH製剤)そのた別表
視床下部・下垂体疾患 プロラクチン産生下垂体腫瘍。先端巨大症(GH,PRL同時産生腫瘍)、stalk effect(視床下部・下垂体腫瘍、ラトケ嚢胞、炎症性疾患、肉下種性疾患、外傷、血管障害など)
・・・腫瘍によるプロラクチン産生か、下垂体病変によるドパミン制御低下(stalk effect)かを鑑別することが重要。
全身疾患 慢性腎不全、肝硬変、原発性甲状腺機能低下症、多のう胞性卵巣症候群、痙攣発作時、胸壁疾患(外傷、熱傷、湿疹など)、異所性プロラクチン産生腫瘍(極めてまれ)
・・・プロラクチンのクリアランスは肝臓75%、腎臓25%が担う。肝硬変ではクリアランスの低下と相対的なエストロゲン上昇によりプロラクチンが上昇しやすい。
原発性甲状腺機能低下症ではTRH上昇によりTSHとプロラクチンが上昇する。 多のう胞卵巣症候群との関連機序はあきらかではない。