妊娠・出産と睡眠・・・妊娠時の生理学
クリニシャン 2026年1月号より 駒田陽子先生
妊娠すると、ホルモン分泌パターンが大きく変化する。特に、妊娠初期はエストロゲン、プロゲステロンの分泌が一時的に低下し、妊娠周期が進むにつれて両ホルモンの分泌量が増加する。この影響で妊娠初期はには睡眠が妨げられる。また、妊娠初期は、つわりや妊娠に関する心配事も多く、これによる不安・ストレスが睡眠に影響する。妊娠中期(妊娠14-27週)には、一時的に睡眠が安定するが、妊娠中期の終わりころからお腹が大きくなり胎動が増えると、眠りが浅くなり、夜中に目が覚めることが多くなる。妊娠後期(妊娠28週~)には、むずむず脚症候群やこむらがえり、OSA(閉塞性睡眠時無呼吸症候群)などが生じやすくなる。妊娠期間を通して、約8割の妊婦は睡眠が不安定になり、これに伴う昼間の眠気、疲労感、イライラ、集中力の低下を経験する。
産後うつを経験する女性は10‐20%にのぼり、特に著しい睡眠不足や夜間の中途覚醒が多い人は、産後うつのリスクが高くなる。こども・養育者の睡眠に関する悩みに対処することが望まれることから、母子健康手帳には、睡眠に関する項目が追加され、2023年度から新しい様式が、各自治体で交付されている。
コメント:妊娠による栄養失調(鉄不足の悪化、マグネシウム不足)、と考えると理解しやすい。そのような理解の記述は皆無だった。やはり、栄養医学の普及が必要だ!