DPP-4阻害薬による類天疱瘡
ドクターサロン 2026年1月号より
機序はわかっていないのですが、疫学的に、日本そして世界各国から、DPP-4阻害薬を服用している方は、服用していない方よりもかなりのオッズ比の違いで、服用している方のほうが水疱性類天疱瘡になる方が多いことはわかっています。
類天疱瘡は、皮膚の表皮と真皮の境界に水疱ができる表皮下水疱症で、自己抗体によって生じる疾患です。自己抗体の主要標的抗原がBP180という蛋白質で、それに対する抗体が結合することによって表皮と真皮の結合が弱くなって、水膨れができてしまうという疾患で、代表的な病型が水疱性類天疱瘡になります。
よく水疱性類天疱瘡で使用される抗BP180抗体という、採血で実施する保険適用になっている検査で、これが実はBP180というタンパクの狭い一部のNC16aという部分に対する抗体をみる検査なのです。普通の水疱性類天疱瘡では9割近く陽性になるのですが、DPP-4阻害薬関連類天疱瘡の場合は陽性率が6-7割というようにさがってしまう。