COVID-19ワクチンの反復接種は膵癌の予後不良因子である
日本内科学会雑誌 2025年2月号より 宮城県立がんセンター 虹江 誠ら
目的 新型コロナウイルス感染症に対するmRNAワクチンは画期的な新技術であるり、世界中で使用され、その有用性が報告されているが、その一方でくり返し接種した場合にIgG4抗体が誘導され、がん免疫に影響する可能性が危惧されている。そこで今回はCOVID=19ワクチン追加接種がIgG4抗体と膵癌予後に及ぼす影響について検討した。
方法 2018年1月から2023年11月までに当院で診断された膵癌症例のうち、血清IgG4抗体を測定し、初診時のCOVID-19ワクチン接種同時情報が判明していた96例を対象に全生存期間を後方視的に検討した。そして炎症や栄養の指標となるNLR, mGPS, PNIとともに予後不良因子についての検討を行った。
結果 カプランマイヤー法における生存分析では、膵癌患者のOSは3回以上のCOVID-19ワクチン接種群で有意に短縮していた。血清IGg4抗体は3回以上のワクチン接種者で有意に上昇しており、IgG4高値群の予後は不良経口を示していた。Cox比ハザードによる多変量解析では、3回以上のCOVID-19ワクチン接種群は独立した有意な予後不良因子として抽出された。
総括 COVID‐19ワクチンの反復接種によりIgG4抗体が上昇し、膵癌患者の予後不良につながる可能性があるため注意が必要である。
身体にコロナ抗体ばかり作らせるので、その他の免疫が低下するのだろう。