岡 秀昭先生講演
田坂メモリアルレクチャーにて・・・感染症プラチナマニュアルの岡先生の勉強会でした。
テーマ1 壊死性筋膜炎について
①皮膚感染症の原因菌は、S&S(溶連菌とブドウ球菌)。第1世代セフェム(セファレキシン)で治療する。
②ほうかしきえんの治療は、必要な時エスカレーションする。(最初からMRSAをカバーする必要はない。)
③壊死性筋膜炎は、皮膚の発赤がないことがある。バイタルの悪化、異常に痛がる、臓器障害があるときに、強く疑う。
(壊死性筋膜炎は、みんな見たことがない病気!!)
テーマ2 感染性心内膜炎について
①見逃され、訴訟になる病気
②抗生剤、ステロイドの使用は、診断を遅らせるだけ
③リウマチ性多発筋痛症と感染性心内膜炎はよく似ている。血液培養を。
④化膿性脊椎炎、敗血症性塞栓症などをみたら、強く疑うべき。
⑤エコーでゆうぜいがみつからないことがある。DUKEで診断する。
具体的には、FUOであること、塞栓症、オスラー結節、蛋白尿(糸球性腎炎)、持続菌血症など。
⑥80%以上はグラム陽性菌(ブドウ球菌34%、緑色連鎖球菌18%、腸球菌11%)
テーマ3尿路感染症について
①膀胱炎の鑑別・・・膣炎、尿道炎 帯下についての問診を!
②クラビットは30%以上大腸菌が耐性をもっている。地域のアンチバイオグラムを知ること。
③ケフレックス3T 7日かバクタ4T 2x 3日間を!!
バクタの注意。ピルの血中濃度を下げる。妊婦さんも使えない。
④高齢者は無症候性細菌尿がある。他の部位が感染臓器かもしれない。注意!!
⑤尿からブドウ球菌、カンジダ菌が出た場合・・・原因菌ではないかもしれない。
⑥腎盂腎炎の画像診断(CT)をする適応・・・外科コンサルトが必要な場合。
ショックなどバイタルが悪い。尿路結石の既往。腎機能が悪い(閉塞を疑う)。3日経っても解熱しない。
⑦腎盂腎炎では必ず血液培養を。男性の場合は、直腸診、睾丸の触診をすること。(急性前立腺炎)精巣上体炎。
[amazonjs asin=”4895928810″ locale=”JP” title=”感染症プラチナマニュアル 2017″]