胃腸症状+糖尿病を見逃さない

メディチーナ 2009年9月号より

 

糖尿病患者は種々の消化器症状を訴えるが、ケトアシドーシスの主症状が腹痛をはじめとした胃腸症状であることが少なくない。血糖値がそれほど高くならないことが多いため、注意しないと見落とすことがある。原因不明の腹痛の糖尿病患者に代謝性アシドーシスを認めたため、腸管虚血などの重篤な疾患が疑われ、緊急回復術が行われた実例を筆者は知っている。