2型糖尿病について・・・「安定してくれば、薬オフも可能です。」

糖質制限通信 Vol17(2022年6月号)より

高野ウエルネス内科医院 高野 大輔先生の記事より引用(愛知県知立市)

ところで日本人の始まりは後期旧石器時代に当たる約3万8千年前からです(約2万2千年間続いた)。その後約1万6千年前から縄文時代が始まります。縄文時代が約1万3500年続いた後、約2500万年前から稲作が始まり弥生時代となります。従って、日本人は約3万5500年間の狩猟採集時代を経て、約2500年前に稲作に移行したことになります。農耕民族だといわれる日本人の農耕民族としての歴史は実際には極めて浅いと言えます。

後期旧石器時代は氷河期であり採集できる食料は限られ、狩猟(ナウマンゾウ)が主な食糧確保の方法であったと考えられています。気候が温暖となった縄文時代は豊かな時代で、クリやドングリなどの木の実やクルミなどのナッツ類の採集、イノシシやシカ、タヌキなどの狩猟そして漁労など多様な方法で食物を得ていました。クリを栽培していたとも考えられています。糖質はクリやドングリに多く含まれるものの糖質摂取量は少なく、インスリン分泌も少なかったと考えられます。肉などのタンパク質摂取量も多く、豊かで健康的な食生活を送っていました。弥生時代になり農耕が本格化し、コメを多く食べるようになっていきましたが、それでも現代と比べれば糖質摂取量は多くはなかったと考えられます。このような食糧事情・食文化の長い歴史的経緯により、日本人はインスリン分泌能が低くなり多くの倹約遺伝子を持つに至ったと考えられます。

後期旧石器時代は、想像できないほど長く、クリやドングリもそんなになかったのですね。とても興味深い記事でした。
高野先生は先生の診療方針を以下のように述べておられます。

私は糖質制限でより多くの人のウエルネス=総合的な健康に寄与できればと願っています。糖質制限を実践していただき、体重が減少し=内臓脂肪が減少し、尿酸値が低下し、肌がきれいになり、頭痛から解放され、PMS(月経前症候群)がなくなり、アレルギー症状が改善し、腎結石ができにくくなり、メンタルの波がなくなり、癌にならず、認知症にならず、患者様たちが喜んでくださることが私の一番の喜びであり癒しです。

ホームページには、2型糖尿病について「安定してくれば、薬オフも可能です。」とありました。読んでいてうれしくなりました。