頭に置きたい全身性アミロイドーシス
日本臨床内科医学会誌 令和4年 3月号
麻奥 英毅 先生
血液内科医の頃、この不思議な”アミロイドーシス”という病気の患者さんがおられた。自己末梢血幹細胞移植が行われていた。 現在は、治療が改良されたようだ。
①チーターでは死因の第一位(動物では比較的一般的らしい)
②トランスサイレチン前駆蛋白の異常が原因となる。
③80歳以上の拡張不全患者の40%にアミロイドの沈着が認められる。
④手根管症候群は心アミロイドーシスに先立って出現する。
⑤以前は治療法がなく、診断から予後3年半程度だった。現在はトランスサイレチン四量体安定化薬タファミジスで予後の改善が認められる。
⑥ALアミロイドーシスは多発性骨髄腫の7-10%に合併する。進行が速い。自家造血幹細胞移植、プロテアソーム阻害薬、抗CD38抗体薬で予後が改善する。二大兆候は、心不全とタンパク尿。
⑦全身倦怠感、体重減少、起立性低血圧、舌圧痕(巨舌)、皮下出血
⑧心室壁肥厚、心電図低電位、心房細動