結局、感謝を伝えるのはお墓にはいってから
上記より引用
一番頑張っている本人が、死ぬまで「頑張れ」と言われ、「家族に分かってもらえない」「私が我慢すればそれでいいんだ」と思いながら亡くなっていく。これが日本のがん患者の亡くなり方です。つらいのは当たり前です。
だから私は、まだ患者さんが元気なうちに、きちんと「今までありがとう」「大好きです」「感謝しています」と伝えてくださいと家族や知人に言います。
すると、「そんな死を認めるようなことはかわいそうで言えない」「しにそうなのを本人に気づかれるから言えない」「まだ元気だから大丈夫」「お母さんは行きたがっている」などと言われます。そんな場合は「感謝を伝える」のは先延ばしされ、結局、感謝を伝えるのはお墓にはいってからというパターンがほとんどです。
元気な時に「ありがとう」と言って、傷つく患者さんなんて一人もいません。「大好きだよ」「ありがとう」という言葉をもらえれば、患者さんは「いい人生だった」と自分や家族を肯定できます。嬉しくて嬉しくて、泣きながら満面の笑顔になる人も少なくありません。
身体の痛みは医療用麻薬を使えばなんとかなります。それが緩和ケアの仕事です。でも、心の痛みをケアできるのは、家族や友人たちだけなのです。