高安動脈炎・・・ティアニーのパールより

「高安動脈炎の早期診断は困難であり、晩期の診断はやさしい」

 高安動脈炎はときに脈なし病と呼ばれます。多かれ少なかれ、一貫した経過で病状は進行します。炎症性マーカーの上昇を伴う非特異的な全身症状から始まり、動脈のかん流不全がゆっくりと進行します。これは上肢に起こりやすいのです。このように、とうこつ動脈の拍動が触れなくなるに十分なほど、上腕の血圧が低下します。

15歳から35歳の若い女性の方に発症することが多いようです。 男女比1:8

 症状は以下にあるとおり。血管炎を連想しにくい。

 A.症状
1.全身症状:発熱、全身倦怠感、易疲労感、リンパ節腫脹(頸部)、若年者の高血圧 (140/90mmHg以上
2.疼痛:頸動脈痛(carotidynia)、胸痛、背部痛、腰痛、肩痛、上肢痛、下肢痛
3.眼症状:一過性又は持続性の視力障害、眼前明暗感、失明、眼底変化(低血圧眼底、高血圧眼底)
4.頭頸部症状:頭痛、歯痛、顎跛行※a、めまい、難聴、耳鳴、失神発作、頸部血管雑音、片麻痺
5.上肢症状:しびれ感、冷感、拳上困難、上肢跛行※b、上肢の脈拍及び血圧異常(橈骨動脈の脈拍減弱、消失、10mmHg以上の血圧左右差)、脈圧の亢進(大動脈弁閉鎖不全症と関連する)
6.下肢症状:しびれ感、冷感、脱力、下肢跛行、下肢の脈拍及び血圧異常(下肢動脈の拍動亢進あるいは減弱、血圧低下、上下肢血圧差※c)
7.胸部症状:息切れ、動悸、呼吸困難、血痰、胸部圧迫感、狭心症状、不整脈、心雑音、背部血管雑音
8.腹部症状:腹部血管雑音、潰瘍性大腸炎の合併
9.皮膚症状:結節性紅斑
※a 咀嚼により痛みが生じるため間欠的に咀嚼すること
※b 上肢労作により痛みや脱力感が生じるため間欠的に労作すること
※c「下肢が上肢より10~30mmHg高い」から外れる場合