Brain Iron and Development(脳内の鉄と発達)

 

上より。鉄の過剰状態は、遺伝性の病気の場合が多いようです。脳の発育時期の鉄不足は、影響が大変大きいと考えられています。しかし、このことは十分認識されているとはいえません。少なくとも妊娠がわかった段階から、授乳期までの鉄補給はルーチンに行うべきではないでしょうか。

 

幼児や小児期における鉄分の不足はとりわけ問題で、発達障害や知能の発育に問題をきたす。低身長と知能指数の低下を伴うのである脳機能および脳の発達における鉄分の必要性は、よく理解されていない。鉄欠乏性貧血に伴う(幼児の)難聴については、ミエリン合成低下が指摘されている。鉄はオリゴデンドロサイトの機能およびミエリン合成に関与している。鉄不足の場合、運動および行動機能の発達も阻害される。

 

多くの動物実験の結果より、鉄不足により神経伝達物質の機能が低下していることが示されている。とりわけドーパミンについて。鉄不足は脳の栄養代謝にも影響を与える。鉄不足は脳の発達に大きな影響を与え、後から補っても改善されない。幼い時ほど影響を受けやすい。逆説的であった実験結果は、ローデントマウスをモデルにしたもので、鉄を与えると学習障害と運動機能の欠損をおこした。フライドリッヒ失調症の小児の病初期には、神経障害が見られる。そして神経の変性部分に鉄の沈着を認める。(以前はHallervorden-Spatz syndromとして知られていた)その他の遺伝性の疾患についても鉄過剰が認められる。このように、鉄の欠乏、また鉄の過剰状態は、脳の発育に関係しているのである。