SIADHとCSWSの違い

日本臨床内科学会誌 2023年11月号より

SIADH(syndrome of inappropirate secretion of antidiuretic horomon)  CSWS(

cerebral salt wasting syndrome) 中枢性塩喪失症候群

SIADHとCSWSとは血液・尿検査所見が酷似するが、SIADHでは体液量が正常~軽度増加しているのに対し、CSWSでは体液量が減少している点が異なる。SIADHに対しては治療として水制限が行われるが、CWCWでは脱水を悪化させるため禁忌であり、ナトリウム補充やフルドココルチゾン投与により治療される。このように、両者は治療方針が異なるため鑑別が必要である。今回我々は、癌性髄膜炎に伴うCSWSの症例を経験した。

 

SIADH                             CSWS

原疾患  腫瘍、中枢神経疾患、肺疾患、薬剤                中枢神経疾患

体液量    →                               ↓

血清浸透圧  ↓                               ↓

ADH     → ~ 上                         →=↑

尿浸透圧    ↑                              ↑

尿中ナトリウム濃度  ↑                           ↑

治療         水制限             ナトリウム補充、フルドロコルチゾン

 

※ CSWSとSIADHとの鑑別で重要なのは体液量の評価である。

コメント

ポイントは①低ナトリウム血症 ②尿からのナトリウム排泄の増加 ③体液量の評価が重要。頻脈、口腔内乾燥、低血圧、起立性低血圧、BUN 22など ④ケースでは意識障害あり。 ⑤典型例はくも膜下出血や頭部外傷後など

この診断名を知らなかった。内科だからSIADHは時々見かけたが、CSCWは、今まで見逃していたのかもしれない。