成人患者の説明のつかない多尿
「成人患者の説明のつかない多尿では、10代のときのざ瘡歴を聴きなさい。その治療内容に答えがみつかることがある。」
多くの青年期の患者は、10代の頃にニキビを患うものです。ざ瘡にはテトラサイクリン系抗菌薬が治療として一般的に用いられます。これらテトラサイクリン系抗菌薬すべては、遠位尿細管の抗利尿ホルモンに対する中等度の抵抗性をもたらすことがあります。この副作用は永続しますが、ヒドロクロロチアジドで治療可能です。中枢性尿崩症は、はるかに水バランスをとることが困難な病態といえるでしょう。体液量は大きく変動し、バゾプレッシン点鼻で治療します。
これまで考えたことがなかったが、”腎性尿崩症”という病態がある。サイアザイド系利尿薬で逆に尿量が低下するらしい。
電解質は、高カルシウム血症、低カリウム血症となる。
診断は、24時間尿量および浸透圧、血清電解質、水制限試験を行う。かなりめんどくさい。
原因は、のう胞腎やアミロイドーシス、腎盂腎炎、シェーグレンなど多い。原因薬剤も多い。
腎臓内科の臨床研修で入院患者全員に24時間蓄尿を行っていましたが、やはり大切なのですね。