MMTは現実的か?

昨今話題のMMT理論の提唱者S・ケルトン氏(ニューヨーク州立大学)の記事が日経新聞にありました。
私には正直よくわからないのですが、興味深いです。非現実的として、批判する記事も併記されていました。
(国債発行に限界はある。 物価の制御、容易ならず。債務膨張、放置できず。)
10月の消費税増税に関しては、デフレを悪化させると思います。

 

 以下引用
MMTは財政がどのように機能するかを説明するものだ。予算の均衡を目指すのではなく、経済全体の均衡を考える。政府部門の赤字は非政府部門の黒字ととらえることもできるだろう。財政政策で人々の所得と自信を向上させるべきだ。

政府が支出を考える際、制限となるのは財源ではない。インフレが起きるかどうかだ。誤解があるが、MMTはいくらでも通貨を発効すればよいというのではない。通貨を発効する政府があらゆるレベルの支出を承認できるということだ。

日本が完全にMMTを実践しているわけではないが、MMTが数十年間主張してきたことが正しいと証明しているのが日本だ。財政赤字が自動的な金利上昇につながるわけではないし量的緩和も機能している。

MMTについては、どのようにインフレを避けるのかという批判が強い。ただインフレを生もうと20年間苦心している日本がインフレの回避法を考えるのはおかしなところもある。

何パーセントのインフレなら許容範囲かとういった数字の議論に意味は無い。賃金や所得の増加率に照らし合わせて考えるべきだ。医療費や住宅価格など価格を押し上げる原因が特定できれば、それに沿った対策を打てばよいのではないか。

仮にインフレとなった場合には増税で歳出を賄えばいい。民主主義のもとでは増税法案を議会で通すなどの対応に時間がかかるとの批判もあるが、何らかの政府支出を決める際、あらかじめ「インフレが深刻になった場合には増税する」などと決めておく。「トリガー条項」だ。「絶対にやる増税」より「もしものときの増税」の方が有権者の理解を得やすいはずだ。

財政赤字の拡大が金利の上昇を招くとの批判もあるが、むしろ逆が正しいと思う。通貨下落への懸念はあるが、それが必ずしも通貨危機とはならない。通貨安にすることで輸出を促せるという考え方もある。自国内の財政政策ではなく、外需で経済成長を押し上げるということだ。通貨安の行き過ぎがインフレを招くのでバランスも必要になる。

Stephane Kelton MMTを提唱。2020年米大統領選に出馬した民主党のサンダース上院議員の顧問も務める。49歳。