ビタミンCが不足していると、コラーゲンが完全な形にならない、ビタミンKが不足するとヒドロキシアパタイトの沈着を助ける蛋白質(グラタンパク)を作れない
2018年1月31日 骨粗鬆症について
老化と活性酸素 三石巌著より引用
実を言うと、骨粗鬆症はおばあさんだけの病気ではありません。若い男女にも、これが起きる可能性はおおいにあります。それは、ビタミンCやビタミンKが欠乏したときです。ビタミンCが不足していると、コラーゲンが完全な形にならないのです。骨の場合、コラーゲン分子が正常な形をしていないと51ページに出てきた例のヒドロキシアパタイト、つまりカルシウムを含む鉱物質が沈着できないのです。ビタミンKが不足するとヒドロキシアパタイトの沈着を助ける蛋白質(グラタンパク)を作れないのです。それで、骨粗鬆症を起こすのです。
・・・・・最後に、これまで紫外線に対してマイナスの評価をあたえてきましたが、ここではそれの名誉回復をしておきたいとおもいます。
日光浴の価値が、ただひなたぼっこによって太陽熱をもらうだけではないことは、読者の皆さんも経験的に感じていることでしょう。日光浴をしたあとの垢を分析してみると、ビタミンDが余計に含まれています。ビタミンDは、太陽の紫外線の働きによって、コレステロールから合成されたのです。この代謝も、パラトルモンによってコントロールされています。
ビタミンDには、腸管からのカルシウムの吸収を促進したり、骨へのカルシウムの沈着を促進したりする作用があります。そのために、骨からのカルシウムを溶かし出す量をなるべく少なくするように働いているわけです。
このように、ビタミンDは、合目的的なコントロールのもとに身体で作られるものなので、現在では、ビタミンとしてではなくホルモンとして位置づけられるようになりました。