教師の選び方について・・・エセーより

モンテーニュ「エセー」より

あなたがお子様にいかなる教師をお与えになるかによって、教育の成果のすべてがきまるのでありますが、その教師の役目には、ほかにも沢山の大事な仕事があります。しかし私はそのことにはろくなことを申し上げられませんから触れない事にいたします。また、次に私がその教師に意見を述べようと思う事柄も、彼がなるほどと承服したらとり上げればよいのです。

りっぱな家柄の子弟が学問を修めるのは、金儲けのためでもなければ(そういう卑しい目的は、ミューズの神々の優雅さや恩恵にふさわしくもないし、またそれはほかの人々に関係し左右されることでもありますから)、外面の利益のためでもなく、むしろ自分自身のためでありますから、その子弟のために教師を選ぶときは、いっぱいに詰まった頭よりも、しっかりした頭の人を選ぶように、またその両方共必要ではありますが、どちらかといえば知識よりも人格と判断のほうを求めるように留意していただきたいのです。そしてその教師が新しい方法でその仕事を果たしてくれることが望ましいのです。