文化的創造について・・・創造のメカニズム

エリック・ホッファー 「魂の錬金術」より

文化的創造にとって最適の条件とは、傑出した個人の自立性を保障する環境であろう。少々の経済的福祉。宗教、国家、革命、実業、戦争への大衆的熱狂の欠如。行動する機会の乏しさ。能力を認め、それに報いる環境。ある程度の共同体の規律。

最後の点は説明を要する。

やりたいことを自由にできるとき、人々はたいてい互いに摸倣しあう。独創性は意識され、強制されて生まれるものであり、いくらか反抗的な性質を帯びる。個人に無限の自由を与える社会は、往々にして薄気味悪いほどの類似性を示す。反対に、共同体の規律が厳格だが、過酷ではないーつまり、「いらいらさせるほど厄介なものでありながら、押しつぶすほど重いくびきではない」とき、独創性はかえって生み出される確率が高い。摸倣が社会全体に普及するとき、穏健な専制政治のような画一性がもたらされる。だから、完全に標準化された社会は、おそらく独創性に挑戦する十分な強迫性をもっている。