大櫛 陽一先生の意見・・・「危険な降圧医療」

糖質制限通信より引用

・今年の8月に日本高血圧学会が6年ぶりにガイドラインを改訂した。75歳以上の降圧目標を2019年の140/90未満から130/80未満へ変更した。

・慶応大学の百寿者調査では血圧と自立度の関係を報告しており、SBPと自立度は正の関係にあり、最も自立度が高かったのは156-220であった(Geriaatr Gerontol Int 2008 :

8:300)。最近の米国の研究によるSBPと総死亡および認知症発症の関係では、総死亡率は160で、認知症は185でリスクが最も低いと報告された(

JAMA Intern Med 2022:182142)

 

厚生省も、昨年4月の健診ガイドラインで、受診勧告する基準を140/90以上から160/100以上に変更している

・「降圧剤を中断すると危険」と信じられていたが、2004年にこの都市伝説を覆す報告が相次いだ。収縮期血圧が150mmHg 以上の患者で、降圧薬を2剤以上処方されていた80歳以上の患者で、減薬群と継続群を5年間追跡して、全期間で総死亡率が変わらなかった。(Lancet Healthy Longev 2024;5:e563)。 平均年齢60歳高血圧患者の160/100以上(stage-2)群と140-159/90 -99(stage-1)群で、16年間降圧薬を中断すると、平均SBPはそれぞれ165→147、 145→138と下がり、4割が正常範囲となり、その67%は4年間正常範囲内にとどまった。(eClinicalMedicne 2024;73:102678)。米国退役軍人施設の65歳以上の高齢者で、降圧剤継続群に対して中断群では認知機能の低下が抑えられた。(JAMA Intern Med 2024;184:1347)。

・降圧剤で血圧を20mmHg以上下げると危険

私の考えでは、糖質制限やマグネシウム・カリウム摂取で下がるところまでさげておけば、十分ではないかと思う。