1998年のドキュメンタリー・・・イギリス人のガッツ
2016年4月29日
1998年イギリス BBC ドキュメンタリー 「Death on the silkroad」より
中国が新疆ウイグル自治区で行った核実験で、住民が被爆しているという報告です。
撮影スタッフとドクター(女医さん!!)は、観光客を装い、6週間の調査に出ます。
ばれれば、20年の禁固刑。殺される危険もあるでしょう。
協力者の医師(ウイグル人アニワル・トフティ)は、危険を冒して機密文書を手に入れます。
そして、最終的にはウイグルを捨て去り、帰ることが出来ない状況になります。
1本のドキュメンタリーのため、いえ、隠された真実を正確に知るため、このような行動をとる彼らはすごいです。
You must put your head into the lion’s mouth if the performance is to be a success
Winston Churchill
以下引用 日本ウイグル協会 資料より・・・
日本は唯一の被爆国ではありません。また最大の被爆国でもありません。
中国は1964年から1996年まで東トルキスタンのロプノールの核実験場において、延べ46回、総爆発出力22メガトン(広島原爆の約1370発分)の核爆発実験を行いました。
1964年10月16日に20キロトンの地表爆発型の実験を初めて行い、最大の核爆発出力は1976年11月17日の4メガトンの地表核爆発でした。中国の核実験の実態は長い間、不明でした。
1992年にウイグル人、アザト・アキムベク、ユシュムベク・ムフリーシが世界核被害者大会で被爆状況を訴え、1998年にはイギリスのチャンネル4で「Death on the silkroad」というドキュメンタリーが放送されました。
しかし、なぜか日本ではウイグルの被爆の状況が伝えられることはありませんでした。
2008年に札幌医科大学の高田教授がカザフスタンのデータをもとに分析した結果、100万人以上の死傷者、被爆者が出たと推論しました。中国の極秘資料によると75万人もの死者が出たといいます。
核実験の中でも地表核爆発は、地表物質(砂礫など)と混合した核分裂生成核種が大量の砂塵となって、周辺および風下へ降下するため、空中核爆発と比べて核災害の範囲が大きくなります。
このような危険実験を、中国政府はウイグル人居住区で行ってきました。実験場から1000キロ離れたカザフスタン、キルギスタンでも人体に影響のある放射線量であるといいます。
核実験は1996年まで行われてきましたが、現在においてもウイグルの人々の健康被害と環境被害は続いており1日も早い中国政府の情報開示と被爆者の救済が望まれます。