寛容について・・・・エリック・ホッファー

衝撃的な寛容とか、自然な寛容とかいったものがあるかどうかは疑わしい。寛容は思考と自己抑制の努力を必要とする。そして、親切な行為も、熟考や「思慮深さ」なしには、めったに存在しえない。だから、欲望と利己主義の制限を意味する行為や態度から、ある種の作為性や心構え、見せかけを切り離すことはできないように思われる。

善良で礼儀正しいふりをする必要を感じない者には、注意すべきである。そうした偽善の欠如は、最も堕落した冷酷無常の能力を暗示しているからである。