思いやり

上記より引用・・・エリック・ホッファーは、思いやりが一番大切と考えているようです。

 

思いやりは、おそらく魂の唯一の抗毒素であろう。思いやりがあれば、最も有害な衝動でさえ相対的に無害なままである。高邁な理想に身を捧げた無慈悲な人よりも、玩具に夢中になってはいるが、同情心をもちうる人に世界を任せたほうがよい。人間の魂の化学にあっては、たいていの高貴な属性(勇気、名誉、希望、信念、義務、忠誠など)は、残忍さへと変質しうる。われわれの内面で生じる善と悪の不断の往来から離れて存在するのは、思いやりだけである。

 激しい情熱の持ち主は、たいてい思いやりに欠ける人である。他人を思いやる気持ちは、精神の均衡が生み出す静寂の中でだけきこえる「低い小さい声」である。人間に対する情熱でさえ、人間性を欠いている場合が多い。