メマリーは注意が必要な薬

 他院でメマリー(認知症治療薬)を1日20mg内服させられ、一日中傾眠状態の患者さんを何度か目にしました。
 明らかな過量投与で、減量により改善しています。 主治医は「病気が進行した」との見立てだったようです。

 

日本医師会雑誌 第147巻 特別号 認知症トータルケア 平成30年10月15日号より
・コリンエステラーゼ阻害薬とメマンチンの併用で、認知機能障害の抑制効果が高まることが数多く報告されている。
・メマンチン導入で介護負担の軽減や、抗精神病薬の処方率が低下するとの報告もある。
・わが国における長期大規模研究では、投与開始後36ヶ月時点で80%以上の症例で20mg/日投与していたことが報告されている。

 攻撃性、興奮などのBPSDがメマンチン5mg-10mgで静穏化されると、介護者から「対応に困るような状態が良くなったので、増量はしなくても大丈夫です」と話されることもよく経験される。わが国における長期大規模研究では、投与開始後36ヶ月時点で80%以上の症例で20mg/日投与されていたことが報告されている。
 中核症状への効果は、10mg服用と20mg服用では有意な差があり、このような点を介護者に説明しながら20mgに増量・維持につなげるようなアプローチも必要である

 先日市内で行われた、第1三共が後援した勉強会でも、教授先生が20mg使う重要性を説明していました。つまり、これは製薬会社の宣伝でしょう。 まじめなドクター(製薬会社の講演会でしか勉強しない)は、話を真に受けて、患者と家族を地獄へ送り込んでいる。そもそも、患者の状態を観察せず理屈だけで投薬を行っている。地獄への道は善意で舗装されている

 First, do no harm.

以下 認知症のかんたん診断と治療より引用

メマンチンの副作用は治療開始後の興奮、不穏、そして傾眠、めまいやふらつきだけではありません。不眠もあれば、アパシー、妄想の悪化もあります。過量投与では過沈静となり、歩行できなくなり、最後にはお箸も持てなくなります。