家族性高コレステロール血症についての記述・・・ワルター・ワルテンバッハ博士
上記より引用
①ボルガースが彼の本に書いているように、ノーベル賞委員会は、コレステロール値の正当な表示をめぐる科学的努力を止めさせようと、あえて決断した。
例えば、家族性高コレステロール血症の発見にノーベル賞が授与された。反コレステロールマフィアは、これを細胞異常のない健康体でも高いコレステロール値が危険であるかのように悪用した。
②家族性高コレステロール血症の発現は、全細胞システムの遺伝的な欠陥、すなわちLDLに対するレセプター不足によるものです。そのため細胞は、供給されたコレステロールを、細胞が必要とする量だけ取り込む体制にないのです。ところが、肝臓のコレステロール生産は進むので、細胞に取り込まれないコレステロールが年々血中に集積して血液の数値は400㎎/dlから1000㎎/㎗以上まで上昇します。このような人の場合、すべての器官にコレステロールがゆっくりと浸潤し、結節状に沈着するので、手術によって摘出しなければなりません。しかし、長期におよぶ高コレステロール状態にもかかわらず、血管壁へのコレステロールの沈着は、すべての器官組織にコレステロールが浸潤した後の最終段階になって始まります。細胞は、レセプター不良の結果、絶えずコレステロール不足に置かれているので、この病気の患者では最終段階ではほぼすべての器官で腫瘍状の変性が出現します。ほとんどの医師たちは、このうような現象について知らないのです。
③家族性高コレステロール血症では、組織内部へのコレステロール浸潤が先行し、血管壁での脂肪斑形成は最後である。