ビタミンEと心疾患

ORTHOMOLECULAR MEDICINE FOR EVERYONEより

米国人最大の死因は心疾患である。そして、ビタミンEの圧倒的な心疾患予防および改善効果が報告されている。
シュートらは数十年間にわたり約3万人の患者を治療し、平均的な人々は800単位のd-αトコフェロール(ビタミンE)で最大の利益を得られることを見出した。ビタミンEは多くの心臓の状態にたいし、予防と治療に有効であることが証明されたのである。Wilfrid Shuteいわく”d-αトコフェロールにより、狭心症発作を完全あるいはほぼ完全に予防することができる”彼は最大1日1600単位のビタミンEの処方を行い、心臓冠動脈血栓症、リウマチ熱、慢性リウマチ性心疾患、そして高血圧性心疾患の治療に成功した。

 2つの画期的研究報告はニューイングランドジャーナル誌に発表された。(ニューイングランドジャーナル誌は年間12万5千人の医療プロフェッショナルに購読され、トータルでは年間83万9千人に読まれている。)報告によると、少なくとも1日100単位のビタミンEを内服すると、心疾患のリスクを59-66%減少させることができる。この研究は、生活様式(喫煙、運動量、食物繊維の摂取量、アスピリンの使用)を考慮して調整され、ビタミンEのみの効果ががわかるようにされている。ビタミンEを多く含む食品とっているグループであっても、あまり心疾患の予防効果を認めなかったことから、ビタミンEサプリメント摂取の重要性が強調されている。英国ケンブリッジ大学の研究者らは、一日400-800単位の天然型のビタミンE(d-αトコフェロール)摂取により、冠動脈粥状硬化症と診断された患者の心臓発作を77%減少させると報告した。

 ビタミンEは強力な体内脂肪の抗酸化剤である。ビタミンEはフリーラジカルによるLDLコレステロールの酸化を防ぐ。細胞膜の酸化を防ぐ効果は、心臓保護および心臓機能の改善に必要不可欠である。ビタミンEは抗炎症作用ももつ。これも心臓保護に役立つ。ビタミンEは血栓形成(血小板の凝集および付着)を防ぎ、プラークの増大と破裂を防ぐ。

 ビタミンEは1日800-3000単位で、(ジギタリスやその類似薬のように)、心拍を強く規則的にする。ビタミンEは心臓の酸素消費を減らし、少ない酸素で心臓が働くことを可能にする。1日1200-2000単位のEにより、狭心症発作をよく防ぐ。私の父は正式に狭心症を診断されたが、数週間のうちに少しづつEを増量し、1600単位まで内服した。父は2度と狭心症発作を起こさなかった。これは数千人のシュートの患者と全く同じ成功であった。

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