糖尿病とナイアシン

Orthomolecular Medicine for Everyoneより

ナイアシンは血清中の脂質レベルを正常に保つことにより、糖尿病の最も危険な”動脈硬化”を予防する。しかし、ナイアシンは血糖値、耐糖能、インスリン必要量にも影響を与える。

インスリン依存性糖尿病(1型糖尿病)の子どもに対してナイアシンが投与された場合、一部の者が寛解にいたることがある。研究者らは、16人の新たに診断された1型糖尿病患者(10-35歳)で、二重盲検定を行った。 一週間ほど集中的にインスリン投与をおこない、1つのグループはナイアシンアミド(3000mg/日)、もうひとつのグループはプラセボを与えられた。6ヶ月たってもインスリンが必要であった場合、ナイアシンは中止された。ナイアシン治療群の3人が2年間の寛解にいたった。プラセボ群では9ヶ月以上の寛解にいたったものはいなかった。彼らは、1型糖尿病患者において、ナイアシンアミドはすい臓のベータ細胞(すい臓のインスリン分泌細胞)の破壊を抑え、再生を促進することにより、寛解時間を延長すると結論づけた。

動物実験ではNODマウス(人の1型糖尿病のモデルマウス)を用い、大量ナイアシンアミド療法の効果が調べられている。18匹の(尿糖のでない)NODマウスが2つのグループに分けられた。9匹にはナイアシンアミド(0.5mg/g body weight)が連日皮下投与され、ほかの9匹をコントロールとした。40日後、ナイアシンアミド投与群では、ほぼ正常の耐糖能であり、膵島炎の所見は軽微であった。一方、コントロール群では、著明な尿糖と、重度の膵島炎を認めた。ナイアシンアミド群の6匹中の4匹では、初日は尿糖が多かったが、その後消失し、耐糖能が改善した。この結果の意味するところは、ナイアシンアミドはNODマウスの糖尿病発症予防および治療効果があるということであり、膵ベータ細胞を(少なくとも初期のステージであれば)回復させることを示している。