叩けば答えがひびく

上記引用

発熱患者や腹痛患者に対してはCVA tendernessを必ずみるようにする。これほど明らかな理学所見はない。尿路結石や腎盂腎炎の診断に大いに役立つ。CVA tendrenessの偽陽性は脊椎や背筋の痛みであるが、脊椎は押しても痛みを訴える。筋肉性の痛みは強く押せば強く痛みを感じるが、軽く押せば患者は気持ちよく感じられる。尿路結石や腎盂腎炎は押しても痛みは感じないが、叩けば「もう堪忍してください」という。同じように胆石や胆嚢炎では右季肋部に叩打痛がある。マーフィー徴候などよりはるかに診断価値がある。肝炎や肝臓痛も季肋部の左右差を比べれば診断価値がある。

1996年初版。研修医の時に勉強した。このような本が書きたい。