ビタミンDで2型糖尿病のリスクがわずかに低下
2022年 Anals of Internal Medicine より いくつかの論文を用いたシステマティックレビュー
メタ解析の結果、ビタミンD投与によって糖尿病発症リスクは15%有意に低下することが明らかになった〔ハザード比(HR)0.85(95%信頼区間0.75~0.96)〕。3年間の介入期間中の絶対リスクの差は3.3%(同0.6~6.0%)とわずかではあるが有意だった。なお、介入によって血清25-ヒドロキシビタミンDレベルがより高値(50ng/mL以上)に維持されていた群でのサブグループ解析では、プラセボ群に対して糖尿病発症リスクが76%低下〔HR0.24(0.16~0.36)〕、3年間の絶対リスクは18.1%低下(11.7~24.6)と、より顕著なリスク抑制効果が認められた。また、前糖尿病状態から正常耐糖能への改善は、ビタミンD投与群の方が30%多く認められた〔率比1.30(1.16~1.46)〕。