HPVワクチン推進を目指して・・・日本医師会雑誌より・・批評

 

基本的に、HPVワクチンを推進しているのはWHOである。

WHOにはワクチン関連企業との利益相反が存在するのだ。

座談会より

宮城医師 今、9年前の反省というご発言がありましたが、私たち現場の医師も、多くの若い方たちが身体に針を刺すというストレスを与えることで、ISRR(immunization stress-related responses;予防接種ストレス関連反応)などの機能性身体症状のような、局所の痛みや腫れ以外の症状を起こすということを知りませんでした。そういう症状で苦しんでいる方たちがいること、初期対応の必要性、重要性などの認識が不足していたと思います。

疫学

HPVワクチン定期接種停止世代において細胞診異常率が有意に上昇しているとのこと。

日本人女性を対象とする2つのコホート研究と3つの症例対照研究のメタ解析によれば、喫煙者は非喫煙者に比べて2.03倍(95%CI: 1.49-2.57)子宮頸がんになりやすいと示された。

 ハイリスクHPV罹患率について
高罹患率を呈する地域はアフリカ大陸に集中する。世界標準人口により年齢調整された人口10万人あたりの子宮頸がん罹患率は高い順に、南アフリカの43.1人、西アフリカの29.6人となっており、さらに赤道に近いメラネシアの27.7人、中央アフリカの26.8人、次いで東南アジアの17.2人、東ヨーロッパの16.0人と続く。逆に罹患率が最も低い地域は西アジアの4.1人、オーストラリアの4.1人、オーストラリア/ニュージーランドの6.0人、北米の6.4人であり、感染予防を含む公衆衛生対策が奏功している国と地域である。

子宮頸がん罹患率について
日本の罹患率における漸増が気になるところであり、過去10年間における平均年間変動率では、日本だけが唯一増大傾向(罹患率4.2%、死亡率0.5%)を示した。

HPVワクチンの安全性の国際的評価
特に話題になった病態
①複合性局所疼痛症候群
②起立性調節障害
③慢性疲労症候群
④自己免疫性疾患
⑤早発卵巣不全
いずれも非接種群と発生率は変わらないとのこと。

世界的にワクチン忌避が問題となり、WHOにおいてもこの問題を公衆衛生上の脅威として対策が進められている。

疑問点
・日本を含め、各国の子宮頸がん死亡率のグラフをみると、ワクチン導入以前から激減してきている。つまり、ワクチンにも検診にも関係ないファクターで減少してきているのがみてとれる。インドをはじめ、世界共通の現象である。
結核がBCG導入以前から激減していたことを思い出す。ワクチンが怖い人は、ワクチン以外の予防を考えればよいのではないか。(喫煙、HIV感染、経口避妊薬の使用、リスクの高い性的行動、そして栄養療法!など)
各国の子宮頸がん死亡率のグラフを見ると(この雑誌のものではなく、もっと詳しいグラフ)、ワクチンに対する見方は変わると思う。

結核死亡率減少のわけ


・子宮頸がんの発症が多いのは、40代。 その後低下して、また上昇する。

年齢階級別死亡率

・キャッチアップ接種の有効性は示されていないらしい。