ビタミンB1欠乏と浮腫

さらに!一発診断100 (プライマリケアの現場で役立つ)
宮田靖志 中川紘明
文光堂
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上記より・・・(現在ケアネットでDVDも出ています。)

68歳の女性。原因不明の両下肢のむくみ。心・腎・肝・内分泌・薬剤・低アルブミンは検査で鑑別された。
腱反射が消失しており、B1投与ですみやかに改善。ビタミンB1欠乏による浮腫と診断された。

チェック
・B1欠乏は心不全(脚気心)・・・高拍出性心不全をきたす。心不全がなくても浮腫はある。
・茶、コーヒーは抗B1作用があるらしい。

ピットフォール
利尿薬はビタミンB1の排泄を促進するため、心不全で入院中の患者3人に一人がビタミンB1欠乏と言われている。適切な心不全管理をしているにもかかわらず、浮腫の改善が乏しい場合は、B1濃度を測定してみる。

アドバイス
全身性浮腫をみたら生活歴を確認し、腱反射の有無をチェックする。

 

コメント・・・浮腫とB1欠乏を関連させて考えたことがなかった。

脚気はまれな病気というイメージだったがそうではないらしい。
浮腫をみたら腱反射のチェックもしてみなければならない。
利尿薬でB1不足も考慮していなかった。

 

高拍出性心不全

心エコー上は、左室はよく動いており、一見「正常」にみえるが、実は左室は動き過ぎで高拍出状態になっている。心カテーテル所見としては、高心拍出量、肺高血圧である。末梢血管は拡張しているため、血管抵抗が低下している。
関連疾患
脚気心
貧血
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
動静脈瘻