Niacin and Chronic Renal Disease
Niacin and Chronic Renal Diseaseより J Nurt Sel Vitaminol.61より
Effect of Niacin and Hyperphosphatemia in CKD Patients
(慢性腎臓病患者の高リン血症にたいするナイアシンの効果)
ナイアシンと関連する物質は、高トリグリセリド血症および低HDL血症の治療に用いられている。 ナイアシンから派生した、エステル化ナイアシンアミドやプロドラッグ、あるいはナイアシンの徐放製剤などが発展し、脂質代謝異常患者に処方されている。Niceritrol(ナイアシンのプロドラッグ)、あるいはナイアシンアミドは高リン血症を抑制する。
高橋らは65人の日本人透析患者にナイアシンアミドを12週間投与した。ナイアシンアミドの平均投与量は1日1080mgであった。血清リン値は6.9±1.5mg/dlから5.4±1.3mg/dlへと有意に低下した。血液中の赤血球のNADは9.3±1.9nmol/10の5乗から13.2±5.3へ上昇。HDL-コレステロールは47.4±14.9mg/dlから67.2±22.3へ上昇。Rennikらはナイアシンやナイアシンアミドが透析患者の血清リン値に与える影響について調べた論文を見直した。この論文に含まれる7つの論文のうちの6つは、有意に血清リンの値を低下させていた。