リタリンVs メレルル Vs ビタミン療法
上記より要約
①Efficacy ratio(ER)とは、有効であった患者数÷無効であった患者数で表される。
50%が改善し、10%が悪化した場合のERは5となる。25%の人が改善し、25%が悪化した場合、REは1になり、10%の人が改善し、50%が悪化した場合、ERは0.2となる。
よく用いられる薬物のERは以下のようになる。
Dexedrine 0.55
Benadrill 1.36
Deanol 1.70
Dilantin 1.33
Stelazine 1.43
Valium 1.00
Ritalin 0.81
Mysoline 1.00
Mellaril 1.84
All drugs 1.00
Vitamins 18.14
②表の中では、メレリルのERが最も高い。しかし、ながら筆者(ホッファー)の見積もりによると、ビタミン療法はメレリルの12倍有効である。
なぜなら、著効がメレリルの3倍で、有害性(不調になる)が4分 の1であるから。
③メレリルはリタリンより有効であるが、リタリンの方がはるかにプロモーションが効率的に行われているため、トップセールスの薬になっている。
リタリンは普通10-30㎎の量を朝と昼に内服される。子供が家に帰ってくる頃には効果がきれてきて、家ではとても落ち着かなくなる。主たる副作用は、神経質、不眠、食欲不振、成長障害(身長、体重)、胃痛、湿疹など。ホッファーは、リタリンは副作用が多いという理由で使用していない。
④リタリン(メチルフェニデート)は1996年3月18日付のニューズウィーク誌によると、アメリカ合衆国の100万人以上の子供に用いられている。
⑤ホッファーは、従来の治療評価方法が不十分であり、図表(人数も書かれている)のように評価することが、患者や医療関係者が治療法を選択するために役立つと考えている。
⑥薬物は即効性があるので、ビタミン療法が効果を出すまでの時間稼ぎに、また家族を安心させるためには役立つ。
⑦リタリンは、多動の程度ではなく、医師の処方習慣によって容量設定されている。アメリカ各州で使用量が異なる。ジョージア、ミシガンでは2グラム以上/100人、カリフォルニアでは0.58、ハワイでは0.25グラムである。
⑧ホッファーはリタリンよりもイミプラミン(トフラニール)を推奨している。トフラニールは夕方に一回内服しただけで、一日効果が持続する。副作用も少ない。リタリンは一日に数回内服が必要で、数時間で効果が減弱する。学校で落ち着いていた子供が、家に帰ったとたんひどい多動になる。これが、患者家族がホッファーに患者を紹介する理由の一つになっている。