マグネシウムと高脂血症

マグネシウム健康読本より引用

メタボリックシンドロームの脂質代謝異常では中性脂肪の増加、HDLコレステロールの減少がみられます。

高脂血症とマグネシウムの間にも、大きな関係があります。

中性脂肪やコレステロールなどの脂質は、そのままでは血液中に溶けることができません。そこである種のタンパク(アポリポタンパク)と結合して、リポ蛋白という形で溶存し、血液中を流れていきます。このリポ蛋白を分解する酵素の1つにリポ蛋白リパーゼがありますが、この酵素の反応にはマグネシウムが不可欠です。

マグネシウムが不足すると、リポ蛋白リパーゼという酵素がうまく働かなくなります。その結果、リポ蛋白の分解がうまくいかず、血液中に特に中性脂肪が増えてしまうのです。

それだけではありません。マグネシウム不足は、LCAT(レシチン・コレステロール・アシルトランスフェラーゼ)という末梢組織から肝臓へコレステロールを逆転送するのに重要な役割を担っている酵素の活性も低下させます。

マグネシウム不足がLCATの活性を低下させ、その結果、低HDLコレステロール血症が発症してくるのです。