気管支拡張症と喘息
日本内科学会雑誌 2025年6月号より
気管支拡張症と喘息は異なる疾患であるが、両者が合併することもある。実際、喘息が気管支拡張症発症に関連するという解析結果も最近報告された。十分な喘息治療を行っていても湿性咳嗽が残る症例では、気管支拡張症の併存を疑い、胸部CTで併存が確認された場合は気管支拡張症にたいする管理も行う。特に呼気NOが低値の場合は気管支拡張症の要素が強い可能性がある。現在・過去に2度炎症が確認されている合併例では生物学的製剤の導入も考慮する。
おわりに
気管支拡張症と喘息・好酸球性炎症の併存が疑われる場合、末梢血好酸球数のみならず、呼気NOも参考に易感染性の程度に注意して治療・管理の方向性を決める。アスペルギルスへの感作、粘液栓の有無も参考所見となる。また小数例ではあるが、移行期喘息症例にも気管支拡張症合併例が存在する。胸部CTを撮影しにくい年齢層であるが、治療・管理の方向性を誤ると、その後の人生が大きく変わってしまうリスクがある。合併例を見極め、適切に管理していきたい。