ファンコーニ症候群とは?・・・クレアチニン上昇と血清カリウムの低下・・・薬剤、サプリを疑う

ドクターサロン 2025年9月

 有名なところではシスプラチンのような抗腫瘍薬、抗けいれん薬ではバルプロ酸、あとは具体的にどの物質とは同定できませんが、漢方薬、サプリメントなどを飲んでいる患者さんでみられることがある。

カドミウムや農薬が原因となることもある。

検査の観点からは、ファンコーニ症候群に見られるような低カリウム血症です。また今回の紅麹のケースでいえば腎機能障害を伴っています。腎機能障害を伴うような尿細管の壊死や間質性腎炎を伴っている場合があるので、血清のクレアチニンの上昇などがみられます。
通常はクレアチニンが上がるような腎不全の場合は、カリウムは高カリウム血症のほうに誘導されるはずなのに、なぜかカリウムが低い、腎臓内科の場合はリンを測ったりすると低い、そして尿酸が妙に低い。このあたりが我々が気づきやすいポイントだと思います。

Q ファンコーニ症候群は尿細管障害で、通常は腎障害を伴わないと考えてよいのでしょうか。
A 成人の場合は、腎機能障害を伴うことが多いと思います。

Q 予後ですが、一般的に薬剤性の場合は薬をやめたらある程度落ち着くのでしょうか?

A 原因となる薬剤を中止することが最も重要です。ファンコーニ症候群を起こす尿細管の障害として、先ほど話した腎機能障害を伴うので腎生検をすることが多いです。
だいたい原因が大きく2つに分かれていて、一つは尿細管壊死、もう一つは間質性腎炎です。尿細管壊死の場合は、薬をやめて見守るしかなく、ひどい低カリウム血症だったり、低リン血症だったりを補充するなおdの対症療法しかないのですが、間質性腎炎の場合は、ステロイドなどの免疫抑制治療が効くことがわかっているので、そういった治療に移行していくことになります。

症状としては倦怠感や食思不振など非定型的

コメント:抗生剤で尿細管壊死?のようになられた患者さんがおられた。抗生剤の中止で改善した。