安易な尿路結石症診断に注意!
上記より引用
尿路結石症は「朝方、背部の激痛で覚醒し、七転八倒していたが、少し軽快した!」という状況で外来を受診することが多いと思います。このような病歴で、患者が患側の背中を伸ばして抑えながら診察室に入ってきて、血尿があれば、尿路結石症と直感診断しがちです。
しかし、腎動脈に及ぶ急性動脈瘤解離や心房細動による腎梗塞は、突然の片側の背部痛と血尿を伴い、尿路結石症と同様の症状や血尿をきたすことがあります。腹部エコーで結石像や水腎症を確認できない場合、特に動脈硬化危険因子のある患者や心房細動のある患者では急性動脈瘤解離と腎梗塞を必ず除外診断すべきです。疑わしい例では造影CTを含めた検査が必要です。