再掲 栄養学論争

2014年3月8日

先日、糖質制限の指導上でご指摘を受けました。

 

1.糖質制限を指導するのは良いが、肥満があるので脂質制限も指導するべきである。

2.脂質を減らさなくて良いという指導は間違っている

 

このような意見は、これまでの栄養指導の歴史(カロリー制限)から考えると当然だと思います。
私もこれまで糖質制限を勉強する過程で情報を集めて検討しました。

 

1.歴史的に脂肪で肥満すると考えられてきた。(少ない量でいわゆるカロリーが高い。)

2.コレステロール値を上昇させる飽和脂肪酸を特に避けるべきと考えられてきた。

 

実際は「肥満の原因は糖質」であり、脂質摂取を減らすのは危険であることが証明されてきています。
最近「新型栄養失調」という言葉をお聞きになった方も多いと思います。
まさに栄養学が書き換わる過渡期なのだと思います。
実際に糖質制限をされた方の血清脂質プロファイルはとても良くなっています。(別ページ参照を。LDL-choの数値上の上昇を認める場合はありますが。LDL-choのサイズが大型化します。)

 

42.[JACC] 女性では,脂質の摂取量と全死亡リスクが負の相関
2. 肉や卵は控えるべき食べ物なのか?{日本における大規模疫学調査(JACC study)より}
19. 飽和脂肪酸、動物性タンパク質の摂取と脳内出血の発症
コレステロールを悪者にする黒幕とは? (日本語字幕付き)

 

多くの医師は次のことを知りません。

1.日本人の脂質摂取量(飽和脂肪摂取量)・・・平均55g前後(飽和脂肪酸20g前後)

2.欧米人の脂質摂取量(飽和脂肪摂取量)・・・日本の約2倍

3.戦後日本人の平均寿命が延びたのは脂質および蛋白質摂取量が増えたためであること。

4.脂質摂取量が40グラムをきると危険であると考えられていること。(ハワイの日系人の研究から)

5.日本人の70代の脂質摂取量が男性約45グラム、女性が約39グラムであること。

 

インターネットで新しい医療が始まるとしたら、多くの医師や栄養士からではないでしょう。