下垂体機能低下症・・・血管障害と外傷
日本内科学会雑誌 2026年4月号より
産褥期、外傷時、急性発症の頭痛や神経症状に下垂体機能低下症の症状を伴う場合は、下垂体卒中、Sheehan症候群、くも膜下出血、外傷性脳損傷に関連した買う肢体機能低下症の精査が必要である。下垂体卒中は腫瘍内出血や梗塞により急激に発症し、頭痛、視力障碍、外眼筋麻痺に加え、比較的高率に急性副腎不全(45-70%)を呈する。男性に多く、機能低下の改善は保存的治療と外科的治療で差がないが、視野障害が著しい場合は緊急手術が考慮される。Sheehan症候群は分娩時大量出血による下垂体壊死であり、先進国では減少傾向にあるが依然重要である。典型的には分娩後の乳汁分泌不全や無月経で気づかれ、汎下垂体機能低下症に至る場合や、数年以上の時を経て遅発性に発症する場合がある。
くも膜下出血後の急性期にも可逆的あるいは一部は恒久的な機能低下を来し得る。外傷性脳損傷による機能低下は、門脈系損傷、全脳虚血、直接の下垂体損傷、頭蓋底損傷に伴う下垂体茎断裂などが関与し、GH分泌不全や性腺機能低下が多いが、ACTH分泌不全や中枢性尿崩症を来すこともある。経過とともに回復し得る一方、数年を経て顕在化することもあるため長期的なフォローが必要である。
なかなか難しい。不調の人の下垂体ホルモンを適当に測ってみる必要がある。