慢性片頭痛患者に生じた眼瞼下垂
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上記より
30代女性。左の眼瞼下垂を主訴に来院。
アイスパックテストは陰性。(重症筋無力症に対する感度77-96%、特異度83-98%)
日内変動はある。
市販の頭痛薬を1日10錠以上内服している。(成人一日服用量は6錠)
ナロンエース(ブロムワレリル尿素)の中止で12日後に改善。
精神・神経症状(小脳失調、眼筋麻痺、構音障害、錐体外路障害)で発症する。
鑑別診断では、「いつも心に 薬と結核を」
以下ウィキペディアより
臭素中毒またはブロム中毒 (英語: Bromism) は、臭化カリウムや臭化リチウムなどの無機臭化物、あるいはブロムワレリル尿素などの有機臭素化合物を主体とした薬剤の長期連用により発生する中毒症状である。過去にはこういった薬剤が汎用されていたことから非常にありふれた症状で、臭素中毒による精神症状は精神病院に入院する患者は5-10%を占めるほどであった。臭素を含まずより安全で効果の高い薬剤の開発が進んだこともあって多くの国で臭素系の薬剤は臨床使用されなくなったため、現在ではほとんど見られなくなった。ただし、日本ではアメリカ合衆国など他国では既に医薬品としては禁止されたブロムワレリル尿素が未だに市販薬として販売 (大正製薬の「ナロン」「ナロンエース」や伊丹製薬の「ウット」など)されており、自殺目的の過量服用によるものの他、高齢者において常用量でも臭素中毒となった症例がみられる[1]。