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さらに、一発診断100より

何度か遭遇しました。ＰＩＤ顔貌（ＰＩＤ：骨盤内炎性疾患、派手な化粧、ブランド物のバッグ、カラーコンタクト）の人なら、疑う。だいたい、高熱の持続と腹痛が主訴ではないでしょうか。深呼吸で痛みが増強するのが特徴的。消化器症状が乏しいのも特徴的。画像では肝皮膜の炎症を認めることがあるという。

数日前からの右季肋部痛を訴えて受診した26歳女性。昨日は仰臥位になると痛みが悪化するために一睡もできなかったという。痛みは深呼吸・体動で悪化する。

体温　37.6℃、血圧110/56、脈拍　72回　呼吸数　14回/分、sPO2 98%, 右季肋部に圧痛あり。マーフィー兆候陽性。右ＣＶＡ叩打痛陽性。　診断は？

診断　Fitz-Hugh-Curtis syndrom

①ＰＩＤの約10％でみられる。
②3-5割の患者で下腹部痛はみられず、右季肋部痛が唯一の症状となる。
③痛みは右肩へ放散する。
④帯下はない場合もある。
⑤右肋骨縁で肝摩擦音を聴取する。
⑥白血球はあまり上がらないが、ＣＲＰは上昇する。
⑦肝機能は正常もしくは軽度上昇
⑧肝左葉のみに炎症が起こると、心下部痛で発症することがある。